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Guide to Basilico

PART2

Central Street

中央通りへ

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それまでほとんど発言をしなかったルニーク・アスパラガス氏が、バードックにたずねたのである。
「バードックさんは、ずっと虫語を?」
ほとんど椅子から立ち上がりかけていたバードックは、少し驚きながらも座り直して答えた。
「ええ、子供の頃から。」
「ほかには、当然、樹木たちとも」
「ええ。まあ」
「わたしは虫語も樹木たちの言葉も話せません。だから、そのへんがよくわからないのですが・・・、自然に?」
「ええ、なんとなく」
「うらやましい。で、ほかの言葉も?」
一瞬、バードックはためらったが、話した。
「鳥語も・・・」
「ほお。ほとんどあらゆるものと話ができそうですね」
「そういうわけでは」
「毎日、いろいろな話が聞ける。ときには街のニュースも」
「まあ、そうなんですが。ほとんどはうわさ話で」
さらにルニーク氏が何か尋ねようとしたとき、隣のムザル氏が声をかけた。
「いいかな、そろそろ。次の会議が」

椅子